こしのゆみこ句集『コイツァンの猫』 ふらんす堂  2009/4/1刊

序文・金子兜太

      一階に母二階時々緑雨かな

開いたところから好きになった。

     時々は立ち泳ぎして家族待つ
     金魚より小さい私のいる日記
     帰省して母の草履でゆく海辺
     木の実降る森を歩いて美容院
     僧ひとり霞の中へ掃きにゆく

「木の実降る」「僧ひとり」にしても、シュールな世界の入口にある句。そのあやふさが魅力を発揮している句集。

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