今までの兼題

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第57回坩堝第58回位置第59回青森第60回模様
第61回王様第62回四角第63回半島第64回懸垂
第65回全身第66回回転第67回珈琲第68回反対
第69回夫・妻第70回隣人第71回危険第72回書類
第73回眼鏡第74回午前・午後第75回人形第76回世界
第77回仲間第78回教室第79回椅子第80回阿吽
第81回土地第82回煙突第83回 第84回 
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日を連れて隣人の子のシャボン玉近本セツ子
広き野の果てに隣人土筆摘む近本セツ子
隣人の箒目立つる涅槃西風近本セツ子
ひらひらと隣人たちにチューリップ近本セツ子
隣人の後ろ紫雲英田明りかな近本セツ子
隣人とばつたり出会ふ十三夜千葉隆
隣人の笑窪に春の近寄りて千葉隆
大寒や隣人の憂鬱新コロナ千葉隆
わが地球隣人多数冬銀河千葉隆
隣人の息災願ふ恵方巻千葉隆
隣人の垣根から黄色の水仙花 同前悠久子
ベランダにミモザ揺るるよ隣人の 同前悠久子
越して来し頃の隣人呉服店 同前悠久子
隣びとならぬうぐひす来て鳴くよ 同前悠久子
新しき隣人若し入園児も同前悠久子
隣人と見せ合ふ歩数梅日和豊田静世
隣人の兄の家族や冬薔薇豊田静世
転勤の隣人変り三月尽豊田静世
隣人の菜園にまだ冬の蝶豊田静世
隣人の詩吟もれくる寒稽古豊田静世
つつかへる隣人のギター春を待つ中﨑啓祐
隣人は宇宙人なり卒業す中﨑啓祐
隣人と狸に出会ふ稲荷前中﨑啓祐
隣人に愛を我には草餅を中﨑啓祐
「ナマステ」と隣人の声うららけし中﨑啓祐
冬うらら隣人のごと猫来る中島外男
故郷に帰る隣人枇杷の花中島外男
着膨れて隣人と指すへぼ将棋中島外男
隣人の後ろ姿や枯木道中島外男
隣人のごとく生きたし寒椿中島外男
新しき隣人囀の朝に中田千惠子
一人居の隣人の春灯かな中田千惠子
隣人と三度出会ふ日チューリップ中田千惠子
隣人の桜散り来よわが窓に中田千惠子
葉桜の風隣人と乗り合はす中田千惠子
隣人の今から何処へ雪しまく抜井百合子
我始む隣人も又寒ならひ抜井百合子
隣人と「やさしさ」語る一茶の忌抜井百合子
隣人の子供の声の「鬼は外」抜井百合子
カウンターの隣人と交はす熱燗抜井百合子
隣人のピアノの調べ春夕べ服部さやか
隣人に別の名のありシネラリア服部さやか
鳥雲に入りて隣人留守がちに服部さやか
隣人の手紙舞ひ込む春の暮服部さやか
春宵の門や隣人帰宅せり服部さやか
隣人の貌してすずめ草青む浜岡紀子
隣人より隣人らしく燕くる浜岡紀子
水温むそれよりぬるく隣人と浜岡紀子
朧なるまま隣人と過ごしをり浜岡紀子
隣人との境にありて蕗の薹浜岡紀子
隣人と朝の挨拶春立つ日浜田はるみ
隣人の帽子空飛ぶ春一番浜田はるみ
隣人と仲良く老いて桜餅浜田はるみ
マグノリア隣人愛を説かれても浜田はるみ
隣人として立ち会ひぬ蝉の羽化浜田はるみ
年の暮病む隣人と花談義深澤文子
移り来て良き隣人とミモザかな深澤文子
杉花粉隣人苦情伐採す深澤文子
隣人や老老介護春遠し深澤文子
隣人は花名人や春近し深澤文子
隣人の所作を横目に初手前牧野洋子
庭に来て隣人のごと三十三才牧野洋子
隣人の摘みし水仙よく匂ふ牧野洋子
まんさくや隣人となり四十年牧野洋子
隣人と五線譜の音拾ふ春牧野洋子
隣人の息災を聞く寒の明け三島やよい
隣人のピアノ追ひかけ春午睡三島やよい
隣人を友として見る春満月三島やよい
新しき隣人の声春一番三島やよい
隣人の影ひとつなき夏の路地三島やよい
教会で会ひし隣人春きざす宮本郁江
隣人と呼ばれて久し黄水仙宮本郁江
隣人のピアノの音や梅ひらく宮本郁江
隣人に挨拶交はす新社員宮本郁江
隣人の家に今年も燕の巣宮本郁江
隣人のごと白梅のかをりけり村瀬八千代
隣人の出勤送る子猫かな村瀬八千代
隣人は親友となりフリージア村瀬八千代
隣人と私の間沈丁花村瀬八千代
隣人に声かけられて花見かな村瀬八千代
隣人の庭へ鶯行つたきり山下添子
隣人と朝の挨拶フリージア山下添子
隣人の庭に高々鯉のぼり山下添子
隣人と屋上で見る大花火山下添子
草ひばり隣人今日もテレワーク山下添子
春服の隣人靴音跳ねるごと山本乃生子
隣人が行方尋ぬる恋猫よ山本乃生子
朧夜に隣人の読経響きをり山本乃生子
隣人は十五歳春伏し目がち山本乃生子
春灯にカール芳はし隣人よ山本乃生子
マスクして生き死にのこと隣人と和智安江
隣人の穴掘る音や落椿和智安江
隣人の孫の結納初つばめ和智安江
十薬を残し隣人引越しぬ和智安江
死は隣人月下美人の香の強し和智安江
宅急便隣人は留守うららけし浅見 百
隣人の夢の話や日永かな浅見 百
隣人の旅のみやげの桜餅浅見 百
隣人の友人が漬けた菜花かな 浅見 百
隣人が二人になって桜咲く浅見 百
隣人の夫婦喧嘩や除夜の鐘安達英子
初鶏に隣人夢をやぶられき安達英子
隣人とコロナやらひの豆を撒く安達英子
隣人と進路気になる弥生かな安達英子
隣人の目高もひとつ年をとる安達英子
去年今年隣人として赤城山あべあつこ
隣人の選びし餓死や冬の梅あべあつこ
敲くなし隣人の扉のただ寒しあべあつこ
隣人一家ついに一人となる霜夜あべあつこ
また鵯のきて隣人の花八手あべあつこ
隣人へ宅配便や冴返る新井大介
隣人のポストに朝刊水温む新井大介
隣人と春のあした朝を連れだちて新井大介
隣人の庭に梯子や鳥帰る新井大介
隣人の奥さまは魔女おぼろ月新井大介
大寒や隣人換気jazz聴こゆ五十嵐孝子
濡れ落葉ひたすら無口隣びと五十嵐孝子
隣人の雪の足跡残りけり五十嵐孝子
雪降りて隣人のシロはしやぎすぎ五十嵐孝子
隣人の恋猫今夜も塀の上 五十嵐孝子
隣人の不在続けり冬柏石井圭子
隣人と仰ぐ寒月レモン色石井圭子
ほらここに隣人のゐる冬薔薇石井圭子
隣人のごと手をかざす梅の枝石井圭子
隣人と話の弾む冬菫石井圭子
隣人として聳えたつ冬欅岩淵喜代子
隣人は冬空よりも青く立つ岩淵喜代子
隣人の声晴れてゐる寒椿岩淵喜代子
隣人へ分けるほどもなき土筆岩淵喜代子
隣人も自粛の一年春立てり岩淵喜代子
隣人の妻呼ぶ声や山眠る宇陀草子
隣人のお国訛りの御慶かな宇陀草子
からからと笑ふ隣人ちやんちやんこ宇陀草子
声高き隣人のゐて猫の恋宇陀草子
隣人の夫婦喧嘩や山笑ふ宇陀草子
冬薔薇隣人共に高齢者及川希子
隣人の愚痴の聞き役冬日向及川希子
初詣隣人ぶつた大鴉及川希子
隣人の気配気になる冬の朝及川希子
柿を食む熊隣人に成りすます及川希子
隣人に客あるやうな春灯岡本惠子
春泥や隣人の住む湖水の洲岡本惠子
同胞にあらず隣人涅槃西風岡本惠子
客船で隣人帰る鳥雲に岡本惠子
隣人とパティオのランチシクラメン岡本惠子
雪の日の隣人の子のドリブルす尾崎淳子
隣人の西の釣瓶井戸寒明くる尾崎淳子
金蘭あまた隣人の裏の径尾崎淳子
隣人は婦唱夫随や芽吹き山尾崎淳子
隣人の犬は吠えずに梨の花尾崎淳子
春浅し隣人の庭木々ばかり小田裕子
繋がりしお隣とのベル虹の春小田裕子
お裾分け隣人吾に春招き小田裕子
春隣苗木植ゑるはお隣さん小田裕子
隣人の笑顔白髪光る春小田裕子
隣人と菊根分して立ち話鬼武孝江
猫抱いて春好きですかと隣人が鬼武孝江
隣人は春も好きです猫も好き鬼武孝江
手を繋ぐ春はそこまで隣人と鬼武孝江
冬菫隣人に良く陽は当たり鬼武孝江
隣人の初弾きらしき春の海河邉幸行子
隣人が尋ねて恋の猫を追ふ河邉幸行子
隣人と淡島さまへ針納め河邉幸行子
隣人とやりとりバレンタインの日河邉幸行子
隣人に隣る隣人桃の咲く河邉幸行子
引越してゆきし隣人春の霜川村研治
隣人の猫がすぎゆく名草の芽川村研治
冴返るウイルスといふ隣人も川村研治
鷹鳩と化し隣人となりゐたり川村研治
鳥雲に入る隣人は宇宙人川村研治
冬オリオン地球の隣人待ちかねる木佐梨乃
不気味なる隣人の笑み春深し木佐梨乃
ギャン泣きの隣人の子ら長閑しや木佐梨乃
隣人の注文を見てソーダ水木佐梨乃
隣人の焼肉かをる夏隣木佐梨乃
隣人は儒艮と思ふ春の波木津直人
隣人の解凍時間うぐひす啼く木津直人
水しぶきあげ隣人の梅のびる木津直人
隣人の影のびてくる初音して木津直人
鳥獣の中の隣人春の雨木津直人
隣人になると約しぬ余寒かな栗原良子
黄沙ふる隣人は皆ビルの中栗原良子
鳥帰るはじめて遭ひし隣家の子栗原良子
隣人は里山のぬし蛇いづる栗原良子
隣人の足山登る野焼きの日栗原良子
春陰や隣人の気配感じぬ兄部千達
花ミモザ黄色を隣人は褒めて兄部千達
桃節句する隣人は無くなれり兄部千達
山椒の芽隣人は入院に兄部千達
紅梅やいつも話して隣人と兄部千達
隣人の雨戸繰る音春眠し小塩正子
隣人の紫煙舞ひ込む網戸かな小塩正子
隣人の布団たたきや秋高し小塩正子
隣人と声かけあひて雪を掻く小塩正子
隣人の嚔高らか歌ふよな小塩正子
長き夜を語り合ひけり隣人と西方来人
隣人の子らを引連れ行くどんど西方来人
隣人の戻るや北窓開きをり西方来人
春の月隣人と乗る終バスかな西方来人
隣人は多芸多趣味や菊分かつ西方来人
耳遠き隣人に言ふ御慶かな佐々木靖子
杖をつく隣人の背や日脚伸ぶ佐々木靖子
音もなくて隣人の日々下萌ゆる佐々木靖子
隣人の声珍かや豆を打つ佐々木靖子
隣人は雪国生まれ布団干す佐々木靖子
隣人のふくろふ通信朝な朝な島 雅子
九十歳隣人の正義梅真白島 雅子
隣人は通ひ婚なり目刺し焼く島 雅子
隣人の破れポケットより子猫島 雅子
隣人から貰ひうけたる子猫かな島 雅子
隣人を訪ふ人あり夕霧忌島崎正彦
たそがれに隣人蜜柑とあらはるる島崎正彦
死ぬるとは生の隣人雪女郎島崎正彦
隣人は敵か味方か亀鳴くや島崎正彦
隣人のピアノ華やぐ春隣島崎正彦
過ぎし日の花の宴や隣人志村万香
冬の雲乗り手消え行く隣人志村万香
冬の色頂き見えぬ隣人志村万香
花やつで思ひを馳せし隣人志村万香
浮雲の温もりつれた隣人志村万香
梅咲くと告ぐまでもなく隣人来新沢しんこ
ふぐ刺しを隣人ガバと掬ひゆく新沢しんこ
隣人を相棒として大根干す新沢しんこ
隣人も猫も腹出し眠る春新沢しんこ
豆まきを終へても隣人鬼の顔新沢しんこ
影の来て隣人と知る冬の暮末永朱胤
枯鶏頭隣人たちは消え去りて末永朱胤
バス停の隣人に蹤く冬の朝末永朱胤
日脚伸ぶ家の前まで隣人と末永朱胤
霾るやとなり人にも我が上にも末永朱胤
うりずんや今こそ愛さん隣人を鈴木統子
隣人のくしゃみとともに二月果つ鈴木統子
隣人の犬と目が合い春の雪鈴木統子
隣人に呼び止められて梅匂う鈴木統子
修司忌や隣人の子の眼に焔鈴木統子
隣人はドナルドダック石鹸玉高橋寛治
もういいかい弥陀の隣人猫の恋高橋寛治
御仏の隣人となり日向ぼこ高橋寛治
隣人を貯へてゆく海鼠かな高橋寛治
春の月暫し隣人連れだつて高橋寛治
息子待つ隣人時雨見下ろして武井伸子
隣人と歩調の合ひぬ雪解風武井伸子
隣人の指差す空や春の虹武井伸子
隣人を取り囲みたる木の芽かな武井伸子
隣人のごと寄り来たる春の鹿武井伸子
水仙や育児休暇中の隣人田中美佐子
ときどき晴大根を干す隣人田中美佐子
隣人と減量話はずむ春田中美佐子
隣人に花の明るさリハビリ中田中美佐子
隣人と冬たんぽぽにあたたまる田中美佐子
隣人も我も古びて雛祭谷原恵理子
隣人の子を呼ぶ声や猫柳谷原恵理子
隣人の時に恐ろし地虫出づ谷原恵理子
隣人に告げる秘密の梅真白谷原恵理子
蒲公英や隣人どこにも居なくなり谷原恵理子