今までの兼題

第1回第2回第3回第4回
第5回地球第6回第7回第8回
第9回第10回第11回第12回
第13回第14回第15回兄弟第16回
第17回第18回第19回第20回
第21回第22回第23回第24回
第25回第26回第27回第28回
第29回第30回第31回第32回
第33回第34回第35回第36回
第37回第38回第39回第40回
第41回広場第42回鉛筆第43回映画第44回路地、露地
第45回近江、淡海第46回時計第47回正座第48回手足
第49回引力第50回受信第51回凡人第52回書架・書棚
本棚・書庫
第53回進化第54回硝子第55回暗闇第56回猛犬
第57回坩堝第58回位置第59回青森第60回模様
第61回王様第62回四角第63回半島第64回懸垂
第65回全身第66回回転第67回珈琲第68回反対
第69回夫・妻第70回隣人第71回危険第72回書類
第73回眼鏡第74回午前・午後第75回人形第76回世界
第77回仲間第78回教室第79回椅子第80回阿吽
第81回土地第82回煙突第83回 第84回 
俳句投稿の受付は、終了いたしました。


滴りて世界の海とつながりぬ中田千惠子
星涼し本の世界に謎を追ひ中田千惠子
妖怪の世界の掟ねこじゃらし中田千惠子
稲光天井に貼る世界地図中田千惠子
朝顔や世界平和を祈りゐる中田千惠子
世界から音奪はれし蝉時雨服部さやか
実石榴の魑魅魍魎の世界かな服部さやか
色鳥や古書に世界の物語服部さやか
水澄みて逆さの世界生まれけり服部さやか
秋日濃し北が上向く世界地図服部さやか
ハイジャンプ世界記録に握る汗平林佳子
蟻地獄三千世界に穴ひとつ 平林佳子
蟻の列ちりちり焼ける世界かな平林佳子
世界地図ひろげ真夏の夢ひろげ平林佳子
スローモーション月下美人の別世界平林佳子
女王をいただく蜂の世界かな浜岡紀子
水不足を言はるる世界原爆忌浜岡紀子
炎天や五キロ四方の我が世界浜岡紀子
昆虫の世界へ一歩夏休み浜岡紀子
手のひらの世界が掬ふ秋の水浜岡紀子
離れ屋は母の世界や椿咲く牧野洋子
いたるところ祈りの世界原爆忌牧野洋子
ケーキ食む世界の噂横に置き牧野洋子
手に取りし世界平和の落し文牧野洋子
コスモスの揺れる世界に迷ひ込む牧野洋子
りんご咲くアンの世界へ赤い道三島やよい
万緑の世界を分ける白い滝三島やよい
混沌の世界の悲鳴長き夜三島やよい
現より空の世界へ秋遍路三島やよい
邯鄲の世界を想ふ秋日和三島やよい
世界一大きな角の甲虫宮本郁江
世界史の頁捲れば黴くさき宮本郁江
弟と蟻の世界を覗きみる宮本郁江
空港に世界の時計豊の秋宮本郁江
枯岬世界の果に立つごとき宮本郁江
発光や真夜の世界の熱帯魚村瀬八千代
朝窓に広ごる世界牽牛花村瀬八千代
あの日から変はらぬ世界敗戦日村瀬八千代
鰯雲いつまで続くこの世界村瀬八千代
彼の世界に待つ人のをり虫時雨村瀬八千代
うららかや世界の子等の絵画展山下添子
陶工の一人の世界汗流れ山下添子
早苗田に風吹き渡る青世界山下添子
夏闇や鳥の世界の木に水に山下添子
国境なき世界の空や鳥渡る山下添子
暫くを死者の世界に薪能和智安江
人間の届かぬ世界鳥渡る和智安江
霧時雨君の世界と吾の老後和智安江
熊の子の穴から覗く新世界和智安江
地吹雪の世界の底に迷ひをり和智安江
時雨るるや世界旅行の夢をみる浅見百
世界は今ただただ初日待つてゐる浅見百
かき氷夢の世界も冷たかり浅見百
銀の杯夢の世界のかき氷浅見百
蝉しぐれ世界はいつも耳つんぼ    浅見百
タクトふる世界の小澤夏渋谷安達英子
せみしぐれしばし芭蕉の世界かな安達英子
夏空を走るQちやん世界一安達英子
世界史の追試の夏やトマト山安達英子
建売の世界の国旗年またぐ安達英子
世界地図にもうない国や鳥渡る新井大介
存外に世界はせまく地虫鳴く新井大介
胡桃割りあらそひ絶えぬ世界かな新井大介
讃美歌や世界の果の栗ひろふ新井大介
想ひ出の世界に生きる熟柿かな新井大介
蜃気楼ひとつの世界蹴飛ばして五十嵐孝子
短夜や色の世界へひたすらに五十嵐孝子
一歩退く世界は海月のやうにみえ五十嵐孝子
蹴飛ばした世界の先の遠花火五十嵐孝子
百八灯ゴッホ太宰の住む世界五十嵐孝子
日傘さしひとりの世界散歩する石井圭子
手囲の蛍世界へ解き放つ石井圭子
天道虫青き世界へ行つたまま石井圭子
夫のゐぬ世界まるごと墓洗ふ石井圭子
デジタルで繋がる世界星今宵石井圭子
夏燕田んぼアートは世界一今泉房枝
ひまわりや戦地確かむ世界地図今泉房枝
虫鳴いて闇の三千世界なる今泉房枝
魚板鳴り三千世界もみいづる今泉房枝
濃茶待つ静寂の世界花木槿今泉房枝
虹消えて世界の端といふところ岩淵喜代子
夜濯の最後の水の世界地図岩淵喜代子
蝉鳴いていよいよ青き世界地図岩淵喜代子
素麵を夫の世界に届けたし岩淵喜代子
世界中にナイフとフォーク獺祭忌岩淵喜代子
蛍籠黄泉の世界と思ひけり宇陀草子
結界の竹一本や夏の世界宇陀草子
日傘にも一人の世界ありにけり宇陀草子
異次元の世界へと蚊帳くゞりけり宇陀草子
いびつなる世界平和や原爆忌宇陀草子
蚕小屋世界遺産や人の住む及川希子
草むしる黙の世界に浸りけり及川希子
海の日や地球儀回し世界一周及川希子
死後世界夫にたづねる熱帯夜及川希子
世界地図見返してゐる今朝の秋及川希子
雲の峰世界に永久機関無し岡本惠子
夜の秋魚眼レンズのよな世界岡本惠子
鬼灯の三千世界点し消ゆ岡本惠子
颱風を生みし世界の懐に岡本惠子
八月は世界も休め白湯の椀岡本惠子
世界中の夕焼けトランクに仕舞ふ尾崎淳子
世界中旅して夕かなかなの駅尾崎淳子
世界一大きな南瓜夕日照る尾崎淳子
世界史の教科書に伏す赤とんぼ尾崎淳子
世界中の夜明けに浸みてかなかなは尾崎淳子
子は話す男の世界空は秋小田裕子
ジョンレノン彼の世界の秋意かな小田裕子
秋の風戸惑ふ世界赴任先小田裕子
吾亦紅優しき世界母想ふ小田裕子
世界観違ふ同士や曼殊沙華小田裕子
世界から消えてしまひたし夏至の昼鬼武孝江
夜は明けて真実の世界蓮の咲く鬼武孝江
立秋や真実の世界見え隠れ鬼武孝江
天の川世界の果てまで流れゆく鬼武孝江
鰯雲世界で一番君が好き鬼武孝江
祖母の家の子供の世界夏休み河邉幸行子
昼寝覚夢の世界が尾を引いて河邉幸行子
世界中に居すわるコロナ花柘榴河邉幸行子
おごそかに届けよ世界へ原爆忌河邉幸行子
微睡みの入りゆく虫の夜の世界河邉幸行子
揚花火ひとの世界は暗し暗し川村研治
黒揚羽音の世界を探しをり川村研治
遺跡掘り蟻の世界をくづしたる川村研治
かはほりや世界の半ば夜となり川村研治
仲麻呂の世界遥かや今日の月川村研治
セカイ系読み耽つてゐる夏未明木佐梨乃
世界への一歩手前や蝉の羽化木佐梨乃
許された昼寝に世界の美しさ木佐梨乃
終戦日この世界線はどこへ行く木佐梨乃
沙塵炎ゆ地下墓に凝縮せし世界木佐梨乃
墓をきよめ水の世界に帰る水木津直人
世界史がこんなに見えて浴衣ぬぐ木津直人
睡魔より離れて蒲の世界へと木津直人
世界よりぬけ出てきたる夏料理木津直人
秋きざす模型世界のはちみつ屋木津直人
世と界をばらして在居梅雨終はる栗原良子
ひたすら只管な午睡より覚めこの世界栗原良子
修司の忌二人の世界とうそぶ嘯くや栗原良子
然ふは雖も世界に一人鑑真忌栗原良子
三千世界人こそ怖きなつ夏ゆうべ夕栗原良子
さざ波に穀雨の世界近き池 兄部千達
紫雲英田に光の世界満ち満ちて 兄部千達
打ち水に世界静まる真昼時 兄部千達
赤翡翠森のそよぎの世界へと 兄部千達
迷ひ入る紫陽花山の青世界兄部千達
新社員未知の世界の紺スーツ小塩正子
短夜の夢で遊びし世界かな小塩正子
地球儀で巡る世界や夏休み小塩正子
揚花火世界平和の祈り込め小塩正子
七夕や世界平和の文字揺れる小塩正子
鮎の川釣りの世界に没頭す西方来人
炎暑とは別世界なる玻璃の内西方来人
いちめんの向日葵世界子ら紛る西方来人
冷し酒別の世界へ誘はれ西方来人
森閑の雲海世界石を投ぐ西方来人
抱き上ぐる吾子世界一浮人形佐々木靖子
滴りや世界平和の標の立つ佐々木靖子
髪洗ふカフカの世界はちんぷんかん佐々木靖子
原爆忌仮想世界に敵を撃つ佐々木靖子
世界的気候変動熱帯夜佐々木靖子
その胸は世界でありき母子草島 雅子
八月の蟻がよこぎる世界地図島 雅子
明易き世界は平行四辺形島 雅子
トマト真つ赤この卓上がわが世界島 雅子
今世界戦国時代黄雀風島 雅子
台風や瞑想ありて世界地図志村万香
夏過ぎて一人で歩む世界旅志村万香
梅花莽命ながらふ世界地図志村万香
明日ありと思ふ世界や秋親し志村万香
君の名を秋風に乗せ世界旅志村万香
万緑が覆ふ世界に戦あり新沢しんこ
蟻地獄穴より見しが全世界新沢しんこ
世界地図なぞりしだけの夏旅行新沢しんこ
世界平和てふ文字並ぶ星祭新沢しんこ
秋の虹戦に疲れし世界抱く新沢しんこ
春風や世界は空の真下なる末永朱胤
紫陽花の咲いて世界に留守の部屋末永朱胤
世界のどこか誰も見てゐない虹末永朱胤
昼寝覚め世界寸分たがはざる末永朱胤
彼逝きて世界に冬の部屋一つ末永朱胤
きうり囓りちがふ世界に切り替へる鈴木統子
夏痩せて壁に世界地図を貼る鈴木統子
梅干すや世界に少し間借りして鈴木統子
かかしすらすげなき世界この世界鈴木統子
秋風に揺れぬ世界地図の海鈴木統子
人形と金魚の世界何処か似て高橋寛治
端居して古書の世界の聞き齧り高橋寛治
古文書の世界交えて野馬追へり高橋寛治
旧訳のカフカの世界金魚玉高橋寛治
数式の捩花となるこの世界高橋寛治
蚊帳吊つて三千世界の広がりぬ武井伸子
世界中土あれば蟻うごめきぬ武井伸子
青葉木菟鳴いて世界の闇ふかく武井伸子
ときどきは世界の端に踊りけり武井伸子
国境をまたいで霧の世界かな武井伸子
世界中に緊張の糸大南風田中美佐子
虹立つや世界中の瞳のひかる田中美佐子
全天夏星世界中から拍手田中美佐子
夏盛ん世界中から走る人田中美佐子
西瓜の蔓隈なく伸びし世界かな田中美佐子
空蝉の両眼世界見し後の谷原恵理子
風鈴や異世界までの百階段谷原恵理子
夜の秋能の世界に鬼二人谷原恵理子
秋思集め世界を濡らす雨がふる谷原恵理子
新世界芝居小屋にも古酒持ちて谷原恵理子
櫂止めて浮巣の世界まだ見えず近本セツ子
凌霽のこぼるる世界蝉の寺近本セツ子
立山に入る子の世界星涼し近本セツ子
蛇衣を脱ぎおく世界日の真下近本セツ子
さくらんぼ世界さびしくなりにけり近本セツ子
菖蒲湯や世界に架かる虹が見え千葉 隆
身に入むや世界に葛藤ありしこと千葉 隆
股覗き真逆の世界梅雨晴れ間千葉 隆
夏休み青の世界に五色沼千葉 隆
底なしの俳句の世界木槿咲く千葉 隆
この夏のわたしの世界狭きこと同前悠久子
世界地図の赤道直下へ行きし秋同前悠久子
カレンダーに秋のドイツの世界がある同前悠久子
天高し想ふはインターネット世界同前悠久子
「朝顔」も好き麦僊のあの絵の世界同前悠久子
地球儀の世界一周ビール飲む豊田静世
郭公や世界遺産の尾瀬ヶ原豊田静世
影のなき夢の世界や覚めて虹豊田静世
短冊に「世界平和」と星祭り豊田静世
世界観替えるIT星月夜豊田静世
ピストルの響く世界や夏の果て中﨑啓祐
世界は一つ絡み翔ぶ黒揚羽中﨑啓祐
大夕焼世界の鬼の大宴会中﨑啓祐
敗戦日折皺つきし世界地図中﨑啓祐
赤まんまひとつひとつの世界なる中﨑啓祐
柳絮飛ぶ未知の世界へふわふわと中島外男
蚊帳見れば母との世界よみがへる中島外男
蝉の穴闇の世界の入口か中島外男
夕端居たばこふかせば父の世界中島外男
夜の秋ついつい浸る孤の世界中島外男